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2008.02.08 Friday

管理職と残業代!セブンイレブン店長へ残業代支払い

1月28日に東京地裁は日本マクドナルドの店長を「管理職に当たらない」とし、「権限のない店長を管理職扱いし、残業代を支払わないのは不当」として、2年分の未払い残業代など計約7百55万円の支払いを命じた。

管理職への残業代未払いが問題となっている中、セブンーイレブン・ジャパンは8日に3月から直営店の店長に残業代を支払うことを明らかにした。

なぜ、管理職には残業代を支払わなくて良いのか、管理職とは何なのかをあらためて、考えてみた。


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労働基準法では労働時間について、
法32条(労働時間)
使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
(2)使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日に8時間を超えて、労働させてはならない。
としている。

この労働時間の制約を超えて働かせた場合には、
第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)
使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
としている。

しかし、
第41条(労働時間等に関する規定の適用除外)
 この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
1 別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
2 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
3  監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの
として、監督もしくは管理の地位にある者への労働時間、休憩及び休日に関する規定を適用除外している。

この監督もしくは管理の地位にある者とは具体的にどのような者なのか?

労働基準法の解釈通達によれば、
「これらの者は事業経営の管理者的立場にある者又はこれと一体をなす者」で、「一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者」
とされています。
さらに、「名称にとらわれず、実態に即して判断すべきものである」(昭和63年基発第150号)
としています。

また、
「これらの者の地位からして、業務遂行過程で適宜繁閑を見極め、自らの裁量によって休息を取り得ることから、法の規制外においても労働者の保護に欠けることはない」
として、適用を除外しています。

経営者と一体的な立場とはどういうことでしょう?
権限や裁量を伴わない「名ばかり管理職」ということばがありますが、
マック店長の裁判例では、職務内容を具体的に検討し、
「職務や権限は店舗内の事項に限られ、経営者と一体的といえる重要なものではない。」「労働時間の裁量もない」として、管理職に当たらないとしました。

私もかつてチェーンストアの部門長・フロア長を経験しましたが、役職手当がつく代わりに残業代はつかなくなり、逆に収入が減った経験があります。
また、労働時間も店長の指示のもと、自由に休憩したり、休んだりできる環境ではありませんでした。

逆に今は営業所所長として、役職手当こそ、ついてませんが、営業所としての経営は私の裁量に委ねられ(本社からのアドバイスはありますが)、一応労働時間の約束はありますが、業績本位であり、休みや休憩も私の裁量でできます。もっとも、まだまだ営業所の経営が軌道に乗っているいる訳ではないので、休んでいる暇はありませんが。
この場合には、管理監督の地位にある者と言えるのではないでしょうか?

就業規則に時間外、休日の割増賃金の規程があるのは当たり前ですが、その前提として、管理監督者を就業規則上規程している企業は少ないのではないでしょうか?

ローソンやファミリーマート店長などはすでに残業代が支給されています。
中間管理職への残業代支給見直しの流れは中小企業にもやがて、拡がるのではないでしょうか?