韓国でパートなどの非正規労働者、大量解雇の懸念!
韓国で労働人口の約3割にあたる550万人以上のパートなどの非正規労働者に、大量解雇の懸念が拡がっている。
「非正規職保護法」施行から間もなく2年が経過するためだ。
同法では、非正規労働者の雇用が2年を超えれば、正社員への雇用転換を義務化している。
このため、企業側は契約期限の2年を前に非正規労働者を解雇することが懸念されている。
非正規労働者を保護するはずの法律によって解雇されるとは、まったく皮肉な話である。
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「非正規職保護法」は非正規労働者の雇用が2年を超えれば正社員への雇用転換を義務化している。
従業員300人以上の企業と公共機関を対象に2007年7月から施行された。
大企業と公共機関では2年の期限が今月から始まる訳だ。
今月1日からは、中小企業にも適用され、人件費抑制のため非正規労働者の解雇が相次ぐ事態が予想されている。
ちなみに日本では、前回のブログでも一部紹介したが、「パートタイム労働法」(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成五年六月十八日法律第七十六号))第12条にて、「パートタイム労働者から通常の労働者へ転換するチャンスをととのえること」が義務付けされている。
(通常の労働者への転換)
第十二条 事業主は、通常の労働者への転換を推進するため、その雇用する短時間労働者について、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。
一 通常の労働者の募集を行う場合において、当該募集に係る事業所に掲示すること等により、その者が従事すべき業務の内容、賃金、労働時間その他の当該募集に係る事項を当該事業所において雇用する短時間労働者に周知すること。
二 通常の労働者の配置を新たに行う場合において、当該配置の希望を申し出る機会を当該配置に係る事業所において雇用する短時間労働者に対して与えること。
三 一定の資格を有する短時間労働者を対象とした通常の労働者への転換のための試験制度を設けることその他の通常の労働者への転換を推進するための措置を講ずること。
この日本の「パートタイム労働法」の趣旨は”チャンスをととのえること”であって、韓国の「非正規職保護法」のように直ちに”正社員にすることを義務付”しているわけではない。
会社として、パートタイム労働者に対し、正社員として採用する意思があること、または正社員転換の制度があることを周知させることである。
日本でも問題となっている派遣社員や期間契約社員、パートタイム労働者などの非正規社員の待遇改善を目指すのが目的であるが、派遣社員の2009年問題でも同様に企業もあの手この手で会社の保身を図ろうとする。
個人的事情により、パートとして働いている労働者も少なからずいる。
お隣、韓国の事例を踏まえて充分な論議が必要だ。