一般事業主行動計画の具体的な作成方法
「一般事業主行動計画」は常時雇用する労働者の数が300人以上の企業に対しては平成21年4月1日より、策定・届出・公表・周知が義務付けられています。
また、平成23年4月1日からは常時雇用する労働者の数が100人以上の企業に義務付けられます。
100人未満の企業においても、「中小企業子育て支援助成金」の受給申請の要件として、策定・届出・公表・周知が必要となります。
当ブログでも以前に紹介しています。
一般事業主行動計画の策定準備はお済みでしょうか?
このため、「一般事業主行動計画」って何ですか?とか
どんな風に作ったらいいのですか?
という企業からの問い合わせが多いので、具体的に紹介します。
一般事業主行動計画策定の三つの視点
次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される社会の形成のための企業としての取組計画 |
そのために・・・ |
1.子育てをしている従業員の職業生活と家庭生活との両立を支援するための雇用環境の整備 |
2.子育てをしていない従業員も含めた働き方の見直しにつながる多様な労働条件の整備 |
3.自社の従業員に限定せず、地域における子育て支援 |
一般事業主行動計画の要件
計画期間
平成17年4月1日から平成27年3月31日までの10年間に集中的かつ計画的に取り組みます。
この10年間をいくつかの期間に区切ります。
1回の計画期間は2?5年間で設定することが望ましい。
目標
目標は1つ以上であれば、いくつ設定しても構いません。
達成状況が客観的に判断できるように可能な限り定量的なものとすることが望ましい。
制度の導入を目標とする場合には、法令で定められている最低基準そのものではなく、少しでも法を上回る水準とします。
目標達成のための対策
目標を達成するために、いつまでに、どのようなことを行うのかの具体的な実施事項を記述します。
目標とする内容での注意点
目標としては、新たな制度の整備と現状ある制度の利用促進の大きく二つに大別されます。
新たな制度の整備は育児介護休業法等で求められている以上のことを目標とする必要があります。
育児介護休業法で求められている制度は子の年齢ごとに異なったり、義務や努力義務があり、正確に理解するのは難しいと思われます。
そのため、中小企業では新たな制度の整備を目標とするよりは現状ある(育児介護休業法で求められている基準での)制度の利用促進を目標とする方が良いかと思われます。
一般事業主行動j計画の公表と周知
「一般事業主行動計画」は常時雇用する労働者の数が300人以上の企業に対しては
平成21年4月1日より、策定・届出・公表・周知が義務付けられています。
また、平成23年4月1日からは常時雇用する労働者の数が100人以上の企業に義務付けられます。
100人未満の企業においても、「中小企業子育て支援助成金」の受給申請の要件として、「一般事業主行動計画策定・変更届(写)」が必要となります。公表とは広く世間に公表することです。
そのため、各県労働局雇用均等室ではインターネットの環境がある企業に対しては自社のホームページまたは両立支援のひろばへの掲載を推奨しています。
インターネットの環境がない企業では、自企業での来客者等の目に触れる場所での掲示や玄関・ロビー等での文書の配布などの方法での公表が必要です。
また、周知とは自企業の労働者への周知のことであり、周知の方法としては、社内掲示板への掲示や文書の配布、メール等での配布があります。