2008.03.25 Tuesday

労働契約法が法制化され、3月1日から施行

労働契約法が制定され、3月1日から施行されました。

この労働契約法制定には、次のような背景があります。

1.非正規社員の増加等で労働組合の組織率が低下し、会社と労働組合の紛争から会社と個人との個別労働紛争の増加に変わってきた。

2.労働契約に関する包括的な法律がなく、会社と個人との紛争の解決は民法を基本に判例により確立されてきたため、一般的に分りづらかった。
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労働基準法の中に労働契約に関する条文がありますが、労働契約全体を取り上げているわけではありません。
そもそも労働基準法は、労働条件の最低基準を刑罰と監督をもって確保しようという、強行法規です。
したがって、「労働契約を結ぶ場合に守らなくてはならない事項」を定めるのが主目的であって、当事者が自由意志で結んだ契約が、有効か無効かを判断するための基準を示したものではないのです。

 労働契約法が施行されたことにより、人事責任者・担当者としてすべきことはあるでしょうか?
簡単に言えば、「ありません!」
前にも述べた通り、今まで会社と個人(労働者)との紛争が判例により確立されてきたことを法律として制定したというだけのことであり、就業規則の見直しなどの必要はありません。

しかし、法律として制定され、誰にでも分りやすくなったことにより、今まで見逃されていた会社のルールが社員から「これは、おかしいのではないですか?」と指摘されることは予想されます。
そういう意味では、もう一度、就業規則や会社のルールを労働契約法に照らして見直してみてはいかがでしょうか。

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