2009.01.15 Thursday

時間外労働の割増賃金率が引き上げられます!労働基準法の一部を改正する法律が可決

長時間労働を抑制し、労働者の健康確保や仕事と生活の調和を図ることを目的とする「労働基準法の一部を改正する法律」が可決し、平成20年12月12日に公布され、平成22年4月1日より施行されます。

改正ポイントをまとめましたので、ご覧ください。

関連して、事務所ブログ:法改正情報もご覧ください。

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1.時間外労働の割増賃金率が引き上げられます

(中小企業については、当分の間、適用が猶予されます)

1ヶ月に60時間を超える時間外労働を行う場合・・・50%以上の割増賃金率

○1ヶ月60時間を超える時間外労働については、法定割増賃金率が、現行の25%から50%に引き上げられます。
  (注)割増賃金率の引き上げは、時間外労働が対象です。
     休日労働(35%)と深夜労働(25%)の割増賃金率は、変更ありません。

○ただし、中小企業については、当分の間、法定割増賃金率の引き上げはゆうよされます。
  (注)中小企業の割増賃金率については、施行から3年経過後に改めて検討することとされています。

猶予される中小企業
... 資本金の額または出資の総額が 常時使用する労働者数が
小 売 業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
上記以外 3億円以下 300人以下
(注)事業場単位ではなく、企業(法人または個人事業主)単位で判断されます。

割増賃金の支払いに代えた有給の仕組みが導入されます

○事業場単位で労使協定を締結すれば、1ヶ月に60時間を超える時間外労働を行った労働者に対して、改正法による引き上げ分(25%から50%に引き上げた差の25%分)の割増賃金の支払いに代えて、有給の休暇を付与することができます。
(注)この有給の休暇は、長時間の時間外労働を行ったときから、一定の近接した期間内に、半日単位など、まとまった単位で付与することが考えられますが、詳細は改正法の施行までに、労働政策審議会で議論の上、厚生労働省令で定められます。

○労働者がこの有給の休暇を取得した場合でも、現行の25%の割増賃金の支払は必要です。
(注)労働者が実際に有給の休暇を取得しなかった場合には、50%の割増賃金の支払が必要です。

【具体例】時間外労働を月76時間行った場合
→月60時間を超える16時間分の割増賃金の引上げ分25%(50%?25%)の支払に代えて、有給休暇を付与することも可能
→16時間×0.25=4時間 4時間分の賃金にあたる有給の休暇を付与
(この場合でも、76時間×1.25の賃金の支払は必要)

2.割増賃金引上げなどの努力義務が労使に課されます

限度時間(1ヶ月45時間)を超える時間外労働を行う場合・・・25%を超える率

○「時間外労働の限度基準」(平成10年労働省告示第154号:限度基準告示)により、1ヶ月に45時間を超えて時間外労働を行うばあには、あらかじめ労使で特別条項付きの時間外労働協定を締結する必要がありますが、
新たに

  1. 月45時間を超える時間外労働に対する割増賃金率も定めること
  2. 1.の率は法定割増賃金率(25%)を超える率とするように努めること
  3. 月45時間を超える時間外労働をできる限り短くするように努めること
が必要となります。

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